学生ボランティア団体OPERATIONつながり

私たちは、”つながり”をつくる学生ボランティアです。

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【東北派遣】活動3日目

   

活動3日目は、大川小学校と石巻ニューゼ、女川町へ行きました。

大川小学校

8月24日の朝。
大きな河川沿いに車を走らせ、この道も津波で浸水したのかなぁと話し合っていると大川小学校に到着しました。

迎えてくれたのは大川伝承の会、代表の鈴木さん。
初めに、大川小付近の当時の町の様子を教えて頂き、目の前に広がる田んぼや荒地とあまりにも情景が違い、自分が今いるこの場所に町があったという事実を痛感しました。

生徒78名中4名だけが助かった事実。
震災当時、津波の到来について半信半疑だったこと、先生方の判断が遅れ間違っていたこと、生徒や保護者の方の必死の訴えや行動も無駄になったこと、行政の考えや対策の甘さ、様々な不遇が重なり大川小学校の悲劇を招いてしまったことをお聞きして、助かったはずの命が失われたことに対するやるせなさ、憤り、悲しみ、辛さといった感情が込み上げてきて、震災当時の先生方、生徒達は何を思って津波に飲み込まれたのだろうと思いやり、ふと涙が溢れてきました。

語り部を引き受けて下さった鈴木さんも、津波による遺族の方でした。
辛い思いを経験したのにも関わらず、この経験を伝えなければと一生懸命に語る鈴木さん。そのお話をただ想像を膨らませながら聞くことしか出来ない私たち。
鈴木さんが必死に訴えかけていた、
「津波から助かる道は逃げるしかない。」
という言葉が、津波の恐ろしさを重々に物語っていました。

このお話を聞いた私たちが出来ることは何だろう。
行政と協力して災害に強い町づくりをすること、今日聞いた話や津波の恐ろしさを伝え継ぐこと。
出来ないことを考えるのではなく、やれることをやる大切さを学びました。

4年 神野伸

石巻ニューゼ

大川小学校のあとは、石巻市の石巻日日新聞社を訪れました。ここでは、職員の方に東日本大震災直後からの新聞社の動きについて説明していただきました。
震災直後、新聞社の記者の方々は石巻市各地へ赴き、情報収集を行いました。そして、新聞社の機材が使えない状況の中、避難所で不安な日々を過ごされている方のために、震災の翌日から手書きの壁新聞を発刊しました。壁新聞には、避難所リストや炊き出しの情報など、地域の方に寄り添った記事が多く掲載されていました。暗いニュースが飛び交う中で、希望のある明るいニュースを伝えたいという想いで新聞を作成されていたというお話がとても印象的でした。
新聞を追っていくと、震災直後の様子が現実感を持って伝わってきました。震災直後から、新聞を発行するという形で地域の方のために行動を起こした新聞社の方々の姿に、災害が起こった後に自分にできることは何か今一度考えたいと思いました。震災後の混乱の中で、壁新聞に助けられたり元気をもらった方も多くいらっしゃったのではないかと思いました。また、正しい情報を得ることや情報を見極めることの大切さを改めて学ぶことができました。災害後にどのように情報を得るのか、それを受けてどのように行動すべきか、についてもこれから考えていきたいと思います。

2年 水谷朱里

女川町

石巻ニューゼを訪れたあと、私たちは女川町に向かいました。女川町では女川駅周辺に広がる商業施設シーパルピアを、東北学院大学の小畑さんに案内していただきました。

まず一行はcafé 「Cebolla-セボラ」で昼食をとり、シーパルピア女川内を散策しました。2年前に訪れたときよりも多くの店があり、賑わっていました。シーパルピア女川は観光施設としての側面もありますが、震災以前から営んでいた商店や銀行、公共施設も備えられています。実際観光客だけでなく地元の方も多く見受けられました。

次に女川フューチャーセンターCamassに移り、小畑さんからお話を伺いました。小畑さんの現在の活動、大学の専攻、震災当時の小畑さんの様子、津波に流された女川町の町づくり、NPO法人アスヘノキボウのインターンについて。事実だけでなく、そこに込められた意味や、得た経験、私たちへのメッセージまで話してくださいました。小畑さんのお話のなかでもっとも心に響いたのは「やりたいこと」と「求められていること」というのは必ずしも一致しないということです。「求められていること」つまりニーズには顕在的ニーズと潜在的ニーズに分類され、顕在的ニーズを引き出すのは容易だけどそれがホンネとは限らない、そして潜在的ニーズは相手の表情や口調などから読み取らないといけないとのアドバイスをいただき、いままでの活動を見直す良い機会となりました。

女川がただの復興のトップランナーとして駆けているのではなく、一人ひとり思いがあって思いのままに店を営んでいる、生活していることを小畑さんや訪れた店先で知って、より女川が好きになりました。

4年 中段熙海

 - その他

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